突撃インタビューvol.2
メッセンジャーでやりとりさせていただいた
千葉の鹿間先生。
「優しくて、頼りになる先生」
というのが第一印象でした。
しばらくして鹿間先生が、
手帳をプロデュースして
販売されていることを知り、
びっくりと同時にうーんやっぱり。
私の勘は鋭い。(そこじゃない)
その名も
ジャーン
シカマ手帳!
年末が近づいて、
手帳を購入される先生も多くなるこの時期に、
私にとっても日々のテーマである
時間管理について考えてみたいのですが、と
ご相談したところ
心よくお引き受け頂くことができました。
手帳で特許
鹿間由美先生は
民間のY英語教室で指導されて13年目になります。
現在は年中さんから大人まで、と
幅広い世代の指導にあたられています。
砂「本日はお忙しい中お時間を頂戴して
本当にありがとうございます。
ゆっくりお話を伺えるのを
楽しみにしていました。
いきなり本題に入りますが、
手帳をご自分で作られるきっかけはなんだったんですか?」
鹿「こちらこそありがとうございます。
Y英語教室は新年度の始まりが5月だったんです。
市販では5月始まりの手帳がないですよね。
あと、私は1ヶ月のブロックスケジュールと
時間枠をいっぺんに見れる手帳が欲しいなと
思っていたのですが、
その様なものは見つかりませんでした。
教え始めたのは2008年なのですが、
翌年の2009年度から自分で試行錯誤して、
ワードでテンプレートを作りはじめました。
それを白紙のルーズリーフに印刷して、
バインダーに挟んでずっと使っていたんです。
そんな姿を見ていた夫や友人が
すごい、と言ってくれまして。
『一人で使っているのではもったいないから
販売したらどうか?』と
応援してもらったのが始まりです。」
砂「ホームページを拝見させて頂きました。
1ヶ月分が見開き1ページにすっきり収まっていて、
月全体の予定を見渡すことと、
1日を時間軸で把握することが一度にできますね。
鹿間先生は教えていらっしゃるだけでなく、
Y英語教室の「エリアアドバイザー」として
各お教室を回って先生方に指導や
アドバイスもされているんですね。
スケジュール管理をしっかりされているから
責任あるお仕事を任されていると感じました。」
鹿「実はクラス毎に『レッスンプランノート』も
作っているんです。」
zoomの画面越しに見せて頂いたのですが、
毎回のレッスン計画が
とてもわかりやすく記入されていて、
ここにも先生ならではの
工夫が散りばめられています。
こちらもご自分でテンプレートを作成し、
白紙のルーズリーフに印刷したものが
バインダーに綺麗に収まっています。
さらにカラフルなデバイダーで
クラスごとにまとめられてあり、
この一冊で全クラスのシステム管理が
バッチリなのが一目瞭然です。
鹿「Y英語教室は
年間の学習スケジュールが決まっているんです。
ですから、予定通りに学習内容をこなすために
プランをしっかり組むことが大事だと思っています。
また、お休みされた生徒さんに
フォローアップの葉書を出すことにもなっています。
そんな時もこのレッスンプランノートがあると
すぐ対応ができるので安心です」
砂「私自身も夏休みなどは
我が家の子供達にスケジュール表を作って
記入する様にみんなで工夫したり、
コロナ禍で学校がお休みの時に
生徒達にも自作のスケジュールテンプレートを
シェアしていたのですが、
『意匠特許をとって販売する』というのは
まるで別次元のことの様に感じます。
どの様にご準備されたのか、
教えていただけますか?」
鹿「千葉県知財総合窓口というところがあって
https://chizai-portal.inpit.go.jp/madoguchi/chiba/
無料で相談に乗って頂くことができました。
税理士を通すと10万円以上かかるところ、
自分で申請したので2万円くらいでした。
親身になってお手伝いくださった
担当の方がいらして本当に助かりました。
シカマ手帳は『レイアウト』で意匠登録、
また『シカマ手帳』の名前で商標も取っています」
砂「自分で申請するのはハードルが高いですし、
弁理士さんにお願いするのも費用がかかります。
そういう面では周りの人々や環境に恵まれて
シカマ手帳が完成した、ということなんですね。
伺っていてワクワクしますが、
ちなみに手続きというのは
かなり時間がかかるものなのでしょうか?」
鹿「特許の申請は2019年2月で、
同年の12月にとることができました。
販売開始は今年2020年の2月です。」
砂「印刷や販売はどうなっているのですか?」
鹿「オフセット印刷といって
少ない部数でも印刷、販売できる仕組みが
ネット上に今は整っていることもあり、
私の様に本職が別の人間でも
販売することができます。」
時間の感覚を育てる
how to build the concept of time
砂「ネットと印刷革新、そしてデリバリー環境が
なせる技なのですね。
ホームページを見ていて思ったのですが、
kids用の手帳もありますね。
これが素晴らしい。とても面白いなと思いました。」
鹿「これも実は友達が応援してくれた
アイデアなんです。
長年子供たちの指導をしていると
『時間の観念、感覚』がない子供に出会います。
時間のイメージができていないと、
いつも言われてから行動したり、
他の子がやっているのを見てマネするので、
自分から動ける子にはなりません。
学習においても、遅れを取ることが多くなります。
逆に、時間の感覚が身に付いている子は、
先を読んで自分から行動することができ、
いろんなことがスムーズになり、
やる気もアップします。
他のメーカーさんの子供用の手帳は
「生活習慣を整える」を
うたっているものが多いですが、
私のものは『時間の観念を身に付け、
生活の流れをつかむ』ことを
第一に考えて作ってあります。」
砂「こちらも大人用と同様、
1ヶ月ごとに目標を立てたりと
振り返りがしやすい仕組みになっていますね。」
鹿「ありがとうございます。
英語も同時に学べる様になってるんですよ。
中高校生用もあります。
こちらを使うことで
『時間の使い方を知り、計画を立て、
習慣化する』を実践できます。
PDCAとOODAの考え方※をもとに
作っているんです。
これは、生きていく上で必要な
「解決力」の土台となると思っています。」
砂: 「時間管理やお金の話などは、大人になったら
知らなければいけない要ですが、
教育ではフォーカスされていませんよね。
とても考えさせられます。
先生の生徒さんもシカマ手帳をお使いなのですか?」
鹿「はい、何人か使ってくれていて
見せてくれるのですが、
思ってもいなかった使い方をされていたりと
フィードバックがもらえるのは面白いです。
うちの子供は使っていませんが、笑
中学と高校生の姪っ子たちは活用してくれていて
嬉しいです。」
砂「時間を効果的に使って
ご自分の活躍の場を
広げていらっしゃる鹿間先生ですが、
今後の目標や展望など教えていただけますか?」
作った時間で...
鹿「はい。今は公立の小学校で
英語が教科化されたこともあり、
学校の先生にしわ寄せが来ていると知り、
地元の英語の先生仲間からの声掛けで
「小中学校の英語を応援する会 in Chiba」
というボランティア団体を立ち上げました。
これまでも、Y英語教室の先生達や
外部の先生方との情報交換をしてきたのですが
それを学校の先生にも広げて
勉強会を開催したり、
子供向け(主に読み書きが苦手な子向け)の
英語講座を開催しています。
この活動をさらに広げて行きたいです。」
砂「お教室で教えるだけでなく、
エリアアドバイザーとして、
さらにもっと広い地域で先生や子供達に向けて
活動されていらっしゃるとは恐れ入ります。
私も学校の先生の負担が心配ですが、
先生の地域の先生や子供達はラッキーですね。笑
私もまな部を作ったのは同じ様な考えで、
これからますます先生同士が情報交換できる
横のつながりの場が必要になると
思っているからです。
今回は予想通りたくさんの刺激を頂戴しました。
本当にありがとうございました!
ますますのご活躍を楽しみにしています!」
鹿「こちらこそ、楽しかったです。
お互い頑張りましょう。
是非これからもよろしくお願いいたします。」
手帳のことだけでなく
先生のこともいろいろお伺いしたいと思っての
突撃インタビューでしたが
鹿間先生も先生達のネットワークの必要性を感じ
行動されていると伺い、
「同志だ!」と
力を頂く時間となりました。
鹿間先生、本当にありがとうございました。
シカマ手帳のHPはこちらです。
次回は
先生のお話にあった
PDCAサイクルとOODAループについて
調べたことを書いてみようと思います。
本日もお付き合い頂きまして
誠にありがとうございました。
スナダマリコ 拝
random blogs for my fellow educators... スナダマリコ のあれこれブログ
神奈川県の逗子で英語教室を6年主宰。転勤で2019年4月からテキサスのヒューストンに住むことになり、現在は逗子の生徒とオンラインレッスンでつながっています。2020年6月より指導者達とつながるネットワーク「つながるまなび educators' studio」通称「まな部」を主宰。ランダムなブログ配信と月一回のイベントや勉強会を行なっています。